皆さんは仕事や恋愛の場面で悩んだことってありますか?
「お客さんが商品を買ってくれない」「あの子と付き合いたいけど、なかなか上手く行かない」など、人それぞれ悩みってありますよね。
実はこれらの悩み、「バーナム効果」という心理学のテクニックを使うことで解決できるかもしれません。
この記事を読めばバーナム効果についてより深く知ることができますよ。
今回はバーナム効果についての解説と、仕事や恋愛の場面で活かす方法についてご紹介します。
バーナム効果とは?
バーナム効果とは「誰にでも当てはまりそうな特徴を言われた人が当たっていると勘違いしてしまう現象」を指します。
例えば、「優しい」「真面目」など、誰にでも当てはまりそうな特徴を言われた人が「え!当たってる!」と勘違いしてしまう現象のことです。
別名フォアラー効果とも呼ばれ、一番分かりやすい例だと、占いのときにバーナム効果が使われていることが多いでしょう。
バーナム効果の由来
バーナム効果の由来はアメリカの興行師フィニアス・テイラー・バーナムの言葉「We've got something for everyone(どんな人にでも当てはまる要素というものがある)」から来ています。
1956年にアメリカの心理学者ポール・エヴァレット・ミールが名付けました。
フォアの実験とは?
バーナム効果が実際に起きるか検証した実験のことを「フォアの実験」といいます。
この実験は学生たちを対象に行われ、バートラム・フォアは、誰にでも当てはまりそうな内容が複数書かれた文章を彼らに見せました。
結果として学生の大半が「自分に当てはまる」と回答。
バートラム・フォアはバーナム効果の実証実験に成功しました。
バーナム効果を生み出す方法とは?
バーナム効果について今まで解説してきましたが、具体的にどのようなことをすれば良いのでしょうか。
以下の4つにまとめてみました。
- 特定の人物だけを指しているように見せる
- 発言者の信ぴょう性を高める
- 前向きな内容を多くする
- 当てはまりやすい言葉を選ぶ
これから1つずつ解説していきます。
特定の人物だけを指しているように見せる
まず大前提として、バーナム効果を生み出すためには1対1の状況を作り出す必要があります。
イメージしてもらうと分かりやすいのですが、大勢の人に向けて「皆さんは優しくて真面目ですね」と言われても「当たってる」と思う方はいませんよね。
反対に1対1の状況で「あなたは優しくて真面目ですね」と言われると、誰にでも当てはまる言葉なのに「当たってる」と思うのではないでしょうか。
このように1対1の状況で会話すれば、バーナム効果が起きやすい状況を作り出すことができます。
発言者の信ぴょう性を高める
あなたは「有名な占い師」と「主婦が趣味でやってる占い」どちらの言うことを信じますか?
おそらく大半の方が占い師の言うことを信じますよね。
このように発言者に地位や肩書きがあると信ぴょう性が高まり、「この人が言うことなら間違いないだろう」という思い込みが起きやすくなります。
つまり、この思い込みがバーナム効果を生み出しやすくするのです。
前向きな内容を多くする
人間は否定されることを嫌い、自分が信じたいことだけを信じる生き物です。
そのため、相手から言われたポジティブな言葉は受け取り、ネガティブな言葉は受け取らない傾向があります。
占いで例えると分かりやすいのですが「真面目で頑張り屋」など、ポジティブな言葉を言われると嬉しくなりますよね。
反対に「自己中心的」などと言われると嬉しくないし、「そんなことない」と否定したくなるのではないでしょうか。
そのため、誰にでも当てはまる言葉に前向きな内容を多く取り入れると、バーナム効果が生まれやすくなります。
確かにポジティブな言葉だけは素直に受け取ってたわ。
当てはまりやすい言葉を選ぶ
先程もお伝えした通り、バーナム効果を発生させるためには誰にでも当てはまるような言葉を使わなければなりません。
具体的には「繊細な一面がある」「明るいときもあれば暗いときもある」といったように曖昧な言葉を使うとバーナム効果を発生させやすいです。
早速やってみよ!
落ち込むときだってあるだろうし。僕もやってみるよ。
現実世界での使い方
バーナム効果の概要やバーナム効果を生み出す方法について解説してきましたが、現実世界で活用するためには具体的に何をすれば良いのでしょうか。
今回は仕事や恋愛の場面で活用できるテクニックをご紹介します。
ビジネスシーンで活用
営業マンの場合、自社の商品を相手に買ってもらう必要がありますよね。
もしも電気代を抑える商品を取り扱っていた場合、こんな聞き方をすればバーナム効果を活用することができます。
営業マン「電気代のことでお困りではありませんか?」
企業「節電するために色々取り組んでるんだけどね。なかなか上手くいかなくてなあ。困ってたんだよ」
営業マン「でしたら、こちらの商品がお役に立つと思うのですが、ご説明だけでもさせていただけませんか?」
このようにどこの企業でも抱えていそうな問題について聞くことで、ただ「うちの商品を買ってください」と言うよりも相手に商品を買ってもらえる確率が上がります。
恋愛テクニックの1つとして
恋愛の場面においては「この人は僕のことをちゃんと見てくれてる」「僕の変化に気づいてくれてる」と相手に思わせることが重要です。
例えば職場を例に挙げると、人が見ていないところで頑張ってる方って意外と多いですよね。
そういったときに「いつもありがとうね、あなたが見えないところで頑張ってるの知ってるからさ」みたいな言い方をすれば、バーナム効果を生み出すことができますよ。
バーナム効果まとめ
バーナム効果とは誰にでも当てはまりそうなことを言われた相手が「当たってる」と勘違いしてしまう心理現象です。
「1対1の状況を作る」「発言者の信ぴょう性を高める」「ポジティブな言葉を使う」「誰にでも当てはまりそうな言葉を使う」この4つの条件をクリアすることでバーナム効果が発生しやすくなります。
恋愛や仕事の場面でも活用できるテクニックですので、皆さんもぜひ試してみてくださいね。
本記事のチェックポイント
- バーナム効果とは誰にでも当てはまりそうなことを言われた相手が「当たってる」と勘違いしてしまう現象
- 1対複数よりも1対1の方がバーナム効果は生まれやすい
- マッサージ師や占い師といった肩書きや地位があった方が発言者の信ぴょう性が高まる
- ポジティブな言葉を多用した方が相手も言葉を素直に受け取りやすい
- 誰にでも当てはまりそうな言葉を使うことでバーナム効果が生まれやすくなる